ドローン保険完全ガイド:知っておくべき全てのこと

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本記事ではドローン操縦者の皆さんに欠かせない「ドローン保険」について、詳しくご紹介します。

趣味で楽しむ方も、ビジネスで活用する方も、このガイドを読めば保険の必要性と選び方がすっきり分かりますので、ぜひともお読みください。

ドローン保険は義務?それとも任意?

自動車保険を参考にすると、ドローン保険の重要性がより明確になります。

自動車保険には、法律で加入が義務付けられている「自賠責保険」と、任意で加入する「任意保険」があります。

自賠責保険は最低限の補償を提供しますが、高額な賠償金や車両の損害などはカバーしきれません。

そのため、多くのドライバーは任意保険に加入して、万一に備えることになります。

一方ドローン保険の場合、自賠責保険に相当する強制保険はありません。

もし保険に加入せずに何か損害を与えてしまった場合、誰も、何も補償してくれません。

自分で交渉して、自分で損害を補填する必要があります。

例えば、ドローンが他人の所有物に衝突して大きな損害を与えた場合や、墜落して人身事故を起こした場合など、高額な賠償責任が生じる可能性があります。

ドローンの場合、現時点では法的な保険加入義務はありませんが、事故のリスクと潜在的な被害の大きさを考えると、保険加入の重要性は自動車と変わりません。

このような状況に備えて、十分な補償額の保険に加入しておくことで、安心して楽しむことができるでしょう。

また、自動車の任意保険と同様に、ドローン保険にも様々なオプションがあります。

例えば、機体そのものの損害を補償する「機体損害保険」や、撮影した映像による肖像権侵害などを補償する「人格権侵害補償」などがあります。

これらのオプションを適切に選択することで、ご自分の使用状況やリスクに合わせた、より手厚い補償を受けられるようになります。

頻繁に高価な機材を使用する場合は機体損害保険が重要になるでしょうし、人混みの多い場所で撮影を行う場合は人格権侵害補償に加入しておくと安心でしょう。

ドローンの使用目的や頻度、飛行場所などを考慮し、必要十分な補償内容の保険を選ぶことが賢明です。

それでも「ちょっと飛ばすくらいなら、大丈夫でしょ?」「ラジコン飛ばすのに保険なんて入ってなかったよ」と思われる方もいるかもしれません。

ドローン飛行のリスクを甘く見ない

国土交通省によれば、令和5年度だけでも65件の事故と21件の重大インシデントが発生しています。

ここで使われている「事故」という言葉は、他人に重傷を負わせたり、他人の物を壊してしまったり、航空機と接触してしまうことを指しています。

重大インシデントとは、事故に該当しないものを言います。

具体的には以下の4つです。

  1. 無人航空機による人の負傷(軽傷)
  2. 無人航空機の制御が不能となった事態
  3. 無人航空機が飛行中に発火した事態
  4. 航空機との衝突または接触のおそれがあったと認めた時

重大インシデントを含めても100件に満たないという言い方もできますが、ここで重要なのは重大インシデントに該当しない事案が、351件も報告されていることです。

この「該当しない事案」には、操縦ミスによる墜落や機器の事前確認時の確認ミスや見落としが原因の墜落が含まれています。

また、事故や重大インシデントであっても報告されなかったものもあるとすれば、その数はさらに多いということになります。

自動車の事故に比べればたしかに少ないかもしれませんが、操縦者人口や飛行の回数などを考えればそう単純に比較することはできません。

少なくとも比較的人の多く住んでいる地域で墜落させてしまった場合、何らかのトラブルに発展する可能性はかなり高いものになるでしょう。

国土交通省も保険加入を推奨している

こうしたリスクを踏まえて、国土交通省も保険加入を強く推奨しています。

というより、普通に考えて保険に加入せずにドローンを飛ばすというのはあまりに危険すぎます。

たしかにちょっと飛ばすくらいなら、保険に入らなくてもいいかなと思ってしまうのも無理はありません。

しかし、コスト(保険料や手間)とリターン(安心)を考えれば、趣味でも仕事でも保険は必須といえるでしょう。

飛行許可申請と保険加入はセットで考えよう

ドローンを飛ばすには、場所や方法によっては「ドローン情報基盤システム2.0」(DIPS)での申請が必要です。

ここで注目なのが、申請フォームに保険加入状況の入力欄があることです。

保険の加入は義務ではないものの、未加入の場合審査に少なからず影響を与えるかもしれません。

スムーズな申請のためにも、保険加入をおすすめします。

プライバシーや肖像権侵害のリスクも忘れずに

ドローンで撮影した画像や動画をネットで公開する際も注意が必要です。

知らず知らずのうちに、プライバシーや肖像権を侵害してしまう可能性があります。

そんなトラブルから身を守るためにも、そうした権利の侵害に対する補償が付いた保険を選ぶのがベストです。

ビジネスでの使用は要注意!個人向け保険では不十分

ドローンをビジネスで使う場合は特に注意が必要です。

個人向け保険では、事業目的での事故や故障は適用外になることがあります。

営利目的で使用する場合は、必ず法人向けのドローン保険を選びましょう。

まとめ:ドローンの運航には保険が必須

ドローン保険は法的義務ではありませんが、現実的には必須と言えるでしょう。

リスク管理、スムーズな申請、そして万が一の際の安心のために、適切な保険に加入することをおすすめします。

使用目的や場所、機体に応じて最適な保険を選び、安全で楽しいドローンの飛行を行いましょう。

保険に入ることで、趣味であれビジネスであれ、予期せぬ事故による被害を最小限に食い止めることができるでしょう。

ドローンを飛ばす前に、しっかり保険のことも考えてみてくださいね。

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